初めての免許、準中型免許をとるのがおすすめ! メリット・デメリットは?
はじめて運転免許を取ろうとしている時、「普通免許と準中型免許、どっちをとったらいいの?」と思っている方が多いのではないでしょうか? 結論から言うと、準中型免許をとった方がオトクでおすすめです。この記事では、準中型免許のメリット・デメリットをお伝えしますので、初めて運転免許を取得する時、準中型免許をとった方がオトクな理由を探ってみましょう。
目次
1.普通免許と準中型免許の違い
まず、普通免許と準中型免許の違いをみてみましょう。
下表は日本国で取得できる自動車運転免許の一覧ですが、ここでは18歳以上から取得できる「準中型免許」と「普通免許」の違いとメリットをみてみます。
・準中型免許は、普通免許と同様に18歳以上から取得可能です。
中型免許をとるには20歳以上でなければならず、かつ、普通免許を2年以上保有していなければなりません。
・準中型免許を取得すると、いわゆる2トントラックが運転できます。乗用車も運転できます。
法改正前は、普通免許でも2トントラックを運転できました。しかし現在は、2トントラックでも車両総重量が5t以上の車両が多いため、準中型免許を取得しないと運転できません。
2トントラックとは、街中でよく見かけるコンビニ、宅配、引っ越しなどで使用されるバン型小型トラックなどです。
また、準中型免許を取得すれば、同時に乗用車も運転できます。普通免許を別途取得する必要はありません。
・準中型免許を取得すると、配送業務のある会社への就職が有利です。
現在、私たちはネット通販やコンビニの深夜営業などにより、とても便利な生活の恩恵を受けていますが、一方で、その配送にかかわる人手不足のため、トラック運転手の需要が高くなっています。
準中型免許をとれば、配送には2トントラックを使用していることが多く、引く手あまたのトラック運転手として就職する時に役立ちます。
2.準中型免許で運転できるのはどんなクルマ?
では、準中型免許を取得すると、運転できるのはどんなクルマでしょうか?
準中型免許で運転できるクルマは、上図で見たように、車両総重量3.5トン以上7.5トン未満、または最大積載量2トン以上4.5トン未満のクルマです。
具体的には、以下のような車があります。
●バン型小型トラック(通称:2トンショート、2トンロングなど)
宅配便、コンビニの配送車、引越し業者のクルマとして見かけることが多いです。
●平ボディ小型トラック(通称:平トラック)
荷台が平らで、あおりという部分で荷物の落下を防いでいます。運送会社や建築業者のクルマとして見かけることが多いです。
●保冷トラック(冷凍冷蔵車)
荷台に断熱材が備わっており、かつ保冷機能や冷凍機能が装備されています。宅配便、コンビニの配送車、食品会社のクルマとして見かけることが多いです。
●2ユニック車(小型クレーンを搭載した車)
建設資材や造園関係の植木や石などを積み下ろしするためのクレーンが装備されています。
クレーン車とは違います。
●高所作業車
電柱など高所で作業するための作業バスケットが装備されています。
電力会社、建築会社、清掃会社などで利用されています。
●ゴミ収集車(パッカー車)
ゴミ収集車と呼びますが、正式には塵芥(じんかい)車といいます。
自治体や産廃業者などで使用します。
●キャンピングカー
2トントラックの貨物部分に居住スペースを載せており、レジャーで使用します。通称キャブコンとも言います。
●トラックには通称4トントラックもあり、準中型免許でも運転できるように思えます。でも、4トントラックは中型免許となります。車両総重量が8トンクラスなので、7.5トンまでの準中型免許では運転できません。
●マイクロバスは乗車定員が11人以上29人以下なので、中型免許となります。
3.準中型免許で運転できるクルマの特徴
さて、準中型免許で運転できるクルマのいろいろを見てきましたが、乗用車と比較して大きな違い、特徴を見つけることができたでしょうか?
準中型車、いわゆるトラックの特徴は、なんといっても「キャブオーバー」であることです。
キャブオーバーとは、エンジンルームの上に運転席(キャブ)が載っているクルマで、荷室や客室を広くとれるメリットがあります。
一方、一般的な乗用車は、ご存じの通りエンジンルームは運転席の前で、ボンネットの下にあります。乗用車でもワンボックスカーはキャブオーバーとなります。
●準中型車の特徴1~前方視界が良い
キャブオーバーであるため、運転席が高い位置にあり、クルマの最前面にあります。そのため、前方視界が広くなり、クルマ前方の車両感覚はつかみやすいでしょう。
ただし、高いなりに直下の死角があって背の低い子供などを認知しにくかったり、前方視界が良いために前車と車間をつめすぎたりしてしまいます。車間距離の錯覚が起きているのです。
この車間の詰め過ぎは「あおり運転」とされるケースがあり、注意が必要です。前の車か見て、自身の車のナンバープレートが見えないところまで車間をつめないようにするのが正解です。自分の感覚と実際の車間距離を、停車中に確認しておくと良いでしょう。
準中型車でも交通事故を防止したい場合は、運転支援装置を装備したクルマがおすすめです。
●準中型車の特徴2~車高が高い
キャブオーバーで運転席が高いということは、車高が高いということです。乗用車を運転してきていると車高に気をつかうことがほとんどありませんが、2トントラックでは車高が高いと通れない道路や駐車場もあります。
高さ制限のある駐車場、トンネル、幹線道路や線路のガード下(高架下)などには気を付けないといけません。自分が運転するクルマの車高寸法を頭に入れておき、車高感覚を持っておく必要があります。
●準中型車の特徴3~ハンドルをきるタイミングが遅い
キャブオーバーであると、前タイヤが運転席の真下にありますが、乗用車はアクセルペダルの前にあります。この違いにより、キャブオーバーの準中型車は、乗用車よりハンドルを切るタイミングが遅くなります。曲がる時の感覚が変わるので注意が必要です。
車両感覚の違いでは、高さと左右カーブを曲がるときのハンドルをきるタイミングの違いです。前輪と後輪の通る位置をイメージしなおす必要があります。車両先端が前方ぎりぎりになる場合もあり、乗用車の場合は後輪の位置の感覚でハンドルをきっていますが、キャブオーバーの場合は、車両前端の位置の感覚を持つようにします。
乗用車を同じ感覚で曲がってしまうと早すぎて、縁石に乗り上げたり、壁を擦ってしまったりしてしまうでしょう。
準中型車のキャブオーバーのクルマで曲がる時には、乗用車の時よりも少し前に出てからハンドルをきる必要がありますが、トラックの場合はサイドミラーが大きく、後輪もしっかり見えるので、確認しながら安全に曲がりましょう。
ザックリと準中型免許で運転できる車の特徴がわかったところで、ここからはメリットとデメリットを明確に挙げてみますので、準中型免許をとった方がオトクな理由を探ってみましょう。
4.準中型免許のメリット
◎就職の幅が広がる
近年、トラックドライバーの有効求人倍率(企業からの求人数をハローワークの求職数で割った値)は、全職業平均の約2倍を推移しています。
その原因の1つにネット通販の拡大があり、宅配便取扱個数はウナギ上りになっています。このような理由からトラック業界の求人は多いため、もし準中型免許を持っていれば、持っていない人と比べるとスムーズに就職することができるでしょう。就職の幅が広がります。
同時に、求人が多いということは職場が忙しいということでもあり、就職する時には労働条件を正確に確かめ、自分にとって無理がないかよく考えておく必要があるでしょう。
◎準中型免許は、18歳から取得できる
中型免許の資格は、20歳以上で、かつ普通免許を保有して2年以上経っていないと取得できません。でも、準中型免許の資格は、18歳から運転経験がなくても取得できます。
高校を卒業して普通免許を取ろうと思った時、準中型免許を取得してしまった方が、就職のメリットなどを考えるとオトクかもしれません。
もちろん、準中型免許をとれば、乗用車も運転することができます。現在自宅に所有するクルマも運転できるのです。
◎準中型免許は、いままで運転免許を持っていなくても取得できる
中型免許の資格は、20歳以上で、かつ普通免許を保有してから2年以上経っていないと取得できません。でも、準中型免許の資格は、18歳以上なら、今まで運転免許を持っていなくても取得できます。初めての運転免許取得でも良いのです。
教習内容は、普通乗用車と準中型免許取得を目指す専用車両と、両方を使用してのカリキュラムとなっています。問題は「車両感覚の違い」だけのようです。
◎準中型のトラックは、意外と車両感覚がつかみやすい
トラックを見ると乗用車より大きいので、運転が難しいと思っている人が多いかもしれません。でも、意外と車両感覚がつかみやすく、運転してみるとそれほど難しくないのです。
トラックは、全体的に四角い箱型となっているため、前後左右の大きさが掴みやすくなっています。また、キャブオーバーのため、車体の前はここからというのが乗用車より見えているので分かりやすいです。車幅も、同様です。
長さだけは、慣れが必要かもしれません。
◎準中型のトラックは、前方の視界が良い
準中型免許で運転できるトラックは、運転席が一番前側で、エンジンルームの上に乗っかった高い位置にあるため、前方の視界がとても良いです。乗用車と比較してみると、停止線でよりピッタリと止まれるのが感じられるでしょう。
ただし、高い位置にあるため直下は見えにくい(死角)ので、背の低い子供などを見落とす危険があるので注意が必要です。
◎準中型のトラックは、ミラーで後輪が見える
準中型のトラックは、乗用車に比べるとミラーが縦長に大きくなっています。このため、後輪の位置がよく見えます。乗用車では見えません。
教習所のクランクやS字カーブの運転時は、このミラーが活躍するので、乗用車よりも脱輪しにくいです。
5.準中型免許のデメリット
・深視力検査に合格しなければならない
準中型免許試験には深視力検査が含まれており、この検査に合格しなければ免許を取得できません。
深視力とは、物事を立体的に見たり、目標としている物体までの距離などを推測する視力、能力です。トラックは大型になるほど全長が長くなるので、例えば駐車するスペースの奥行きなどを推測し、通れるか通れないか、駐車できるかできないかなどを瞬時に判断しなければなりません。なので、普通免許にはこの検査はありません。
視力が良くても深視力が伴わない場合もあります。左右の視力に差がある場合は、深視力が低い可能性があります。
・準中型のトラックは、乗用車と同じ感覚で曲がれない
準中型のトラックの前タイヤは、運転席シートの真下にあります。一方、乗用車の前タイヤはアクセルペダルの少し前あたりにあります。ですから、乗用車と同じ感覚では右左折ができません。上記「準中型車の特徴3~ハンドルをきるタイミングが遅い」でも述べています。
乗用車よりも少し前に出てから曲がります。つまり、乗用車よりハンドルをきるタイミングは遅くなります。乗用車より左右に振られる感覚があります。
・準中型のトラックは、高さに注意が必要
準中型のトラックに限らず、貨物を運ぶクルマは全高が高いです。ですので、道路を走行する時には高さに注意が必要です。
高さ制限の標識や注意喚起の標示、たとえば高さ制限のある駐車場、トンネル、幹線道路や線路のガード下(高架下)などには十分注意が必要です。また、街路樹が道路の上にまで張り出している時にも気を付けます。
・準中型車トラックの死角に注意
準中型車などキャブオーバーのトラックは、乗用車と違う死角に注意が必要です。
メリットには前方視界が良いことをあげましたが、一方、運転席(キャブ)の直下は、前後左右とも見えにくく死角となっているので、小さい子供などが背の低い人や物が見えにくいです。
また、積んでいる貨物の後方は全く見えていませんので、バックする時は要注意です。他人の助けを借りて安全確認をしてもらうか、デジタルミラー、バックカメラなどを装備するなどして事故を減らす努力が必要です。
6.初めての免許、準中型免許をとるのがおすすめ! メリット・デメリットは?:まとめ
さて、普通免許と準中型免許の違いから、準中型免許で運転できるクルマの種類、そして準中型免許のメリット・デメリットをみてきましたが、参考になったでしょうか?
もし貴方が18歳以上で、「初めて自動車免許をとりたい」と思った時には、準中型免許を取得してしまうのがおすすめです。配送業務の仕事に就きたいと思っているなら就職活動にも有利ですし、レジャーでキャンピングカーを運転したいと思っても準中型免許を持っていれば夢がかないます。そして、乗用車の免許を同時に取得できるのです。いろいろ考えると、一石三鳥くらいにはなるかもしれません。
また、あとで思い直して準中型免許をとると、教習コストが余計にかかってしまう恐れもあります。
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